英語の文の「木」を育てる

たとえば、文法学習で受動態の項目に入ったとします。その項目の説明を読み、例題をたどり、練習問題に入ります。これが一般の問題集の進め方です。一方、コア英語教室で文法導入時に行うように、英作を通して理解させる方法をとるとします。この二通りの方法は何が違うのでしょうか。空所補充、下線部の記入、正しいものを記入など、前者では「その項目」を理解したり慣れたりすることが目指されているように見えます。後者の英文を作るということは、英語の第一歩からのすべての知識を必要とします。つまり「その項目」という「部分」ではなく、それまで学習したことの「全体」の理解ができているかどうかが明らかになります。英文というものの骨格がとらえられているか。S→V→Oの語順をイメージできているか。そもそも日本語の中に英語の「主語」に当たるものを見つけられているか。英作から入る方法は、それまで歩んできた道をたどれているかどうかを明らかにします。

多くの生徒にとっては、英語の姿(木)はいつでもとても不鮮明であり、歩んできた道は歩むと同時に、霧に包まれてはっきりとは見えていないと言えるでしょう。現行の教育制度のもとで、ある枠組み、カリキュラムの中で文法学習を行うことは避けられません。しかし、それでは英語の文という木の幹を太くすることはできません。知識学習という枝葉を付け加えていくためにはそれに見合うように幹を丈夫にしないわけにはいきません。文の要素には、それぞれの分担する役割があり、それらが規則に沿った語順に並ぶ、という全体の像がその幹です。英語の文の木を作り上げるには、英文法を説明するだけでは決してできません。「英文法の特徴」を理解するためには、自分たちが使っている日本語との違いの認識が前提になります。比較できた時に特徴がわかると言えるでしょう。そして比較できるためには英日の違いを文字通り感覚として体験する必要があります。

 

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