言葉を育てて英語を会得

作品を読み、その世界を想像するということは、語り手や登場人物たちの生活環境や生活感覚に自分の身を置いてみる試みになります。そしてその背景に見え隠れする著者についても考えることになります。そのためには読者として今読んでいるという、現在という時間と場所から離れ、作品世界の時間と場所に向き合う試みをしなければなりません。離れることができた時、はじめて今度は自分がその話の聞き手という当事者に成り代わることができるわけです。

この想像力は人さまざま、経験や知識によって異なります。逆に言えば、想像力があまり働かず、文字面を見ているだけでは、言葉の表現の特徴も特徴として浮かび上がってこないでしょう。易しい文章も凝った文章も、あるいはひねった表現も同一に映るでしょう。つまり想像することが困難な多くの生徒にとって、訳し、読解するとはどういうことなのか。語順訳の中で、文の要素、文型、構文などを繰り返し確認させても、それ自体では希薄な知識の積み重ねにしかなりません。それらを踏まえて、スラッシュごとの意味確認と音読、あるいは意味を思いながら文を通して読むことを繰り返し行うことで肉付けされると言えるでしょう。そしてその意味の深さは想像力によって生まれます。その想像力が貧弱であっても、繰り返し音読すれば英語から直接伝わってくるものを幾分かはキャッチできるはずです。まして意味をわかった上での音読は、反復するたびに場面は生き生きとしてきて、鮮明になるでしょう。語順訳を終えたところからが本当のスタートと言ってもいいのです。

想像力によって言葉は育ちます。また育った言葉に応じて想像力が膨らみます。英語を使い表現する人たちは、文の意味だけを伝えたいわけではありません。その背後にある人との関わり方や、人間という存在について、そしてものの捉え方の醍醐味こそ伝えたいわけです。そして言葉が豊かになった子どもたちが、英語を会得していくのだと思います。

 

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